『人間動物園』

作品概要

日本の過去・現在・未来を寓話として描く「日本と寓話」三部作のうち「現在」に焦点にあてた第二作目。平成と衆愚政治をモチーフに、『マクベス』と『桃太郎』を下敷きにした寓話劇。

舞台は桃太郎が総理大臣として治める桃源郷。

墓掘りを生業とする主人公の犬吉は死体の片付けをしているところを桃太郎に拾われる。犬吉は河原乞食の穢多非人から立派な『人間さま』になるため、鬼退治の奉公へでるが、道中での虐殺や非道な振る舞いに疑問を持つ。戦にやぶれた桃太郎は「鬼畜米英」と罵っていた舌の根も乾かぬうちに「鬼」のなすがまま伝統を捨て迎合していく。

真実を知らしめようとした犬吉だったが、嘘の記事を捏造するキジ娘に記録と記憶を奪われてしまう。ときは流れ、迎合と妥協を繰り返す大臣となった犬吉が福島を視察していると、川から大きな「桃」と「バナナ」が流れてくる。同じく家来であり、恋人の猿子の癇癪をおさえるためにバナナを川から引き上げると、中から「バナ太郎」があらわれ、二人に予言を告げるのだった。

最初は半信半疑だった犬吉であるが、予言は次々に誠のものとなり、出世を繰り返していく。依然として桃太郎に言われるがままの犬吉を見かねた猿子は、犬吉との結婚式の折、カレーに毒を盛り桃太郎を暗殺する。こうして総理大臣となった犬吉は「美しい国」を目指すが……。

キャスト

浜田渉 廣瀬樹紅(perrot/チュム)
河口泰子 桑田佳澄

スタッフ

作・演出 いわもとよしゆき
演出助手 木所真帆
谷川清夏
生駒元輝
宣伝美術 永良凌
制作 つくにうらら
(カミグセ/水中めがね∞)
企画・製作 perrot
協力 カミグセ/水中めがね∞/新宿眼科画廊